放射線は主に病気の診断やがん治療に使われています。
中でもがんに対する放射線療法は有効な治療法の一つです。
従来の放射線療法は放射線障害を抑えることができませんので、
いわゆるピンポイント療法としての強度変調放射線療法が行われています。
これはコンピュータ制御により腫瘍のみに放射線を「ピンポイント」で集中して照射できる照射技術です。
しかし、この療法においても様々な放射線障害が生じます。
生体に及ぼす放射線の有害な影響には直接作用と間接作用に分けることができます。
直接作用は放射線のエネルギーがDNAなどへ直接吸収されて生じる障害であり、
間接作用は水の放射線分解の過程で生じるヒドロキシルラジカル(悪玉活性酸素)などのフリーラジカルや分子生成物が生体に与える障害です。
特に、低線量放射線による障害はこの間接作用が主です。
安全でより効果的な放射線防御剤を臨床現場で使用することは非常に重要です。
これまで、多くの物質の放射線防御効果が調べられましたが、
臨床現場で使われている放射線防御剤は米国で開発され販売されているアミフォスチンだけです。
しかし、この薬は用量に依存した副作用があります。
従って、有効性が優れ、副作用のない臨床使用可能な放射線防御剤は無いと言っても過言ではありません。
安全性に優れ有効性の高い放射線防御剤が求められています。
多くの抗酸化物質に比べて水素はミトコンドリアへの透過性とヒドロキシルラジカルの消去能力に優れた物質ですので、放射線防御剤としての可能性を持っています。
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